2015年12月9日水曜日

家記録:床の間

床の間というのは不思議な空間である。

外国人がみて「この無駄なスペースはなんだ?」と思うとか思わないとか。

確かに何のためにあるのだろうか。
確実なのは、何か利便性を求めた空間ではなく、完全に美意識から作られている空間であるということだ。
無駄なのに確立されているものとはそういうものだ。

軽く調べてみると、
もともとはお客さんの寝るところ(床)だったが、しょっちゅうお客さんが来る訳ではないので、使わない間は花や絵を置いておく場所になった
転じて
神様のいる場所になった
とか

茶室の成立のときにできた(つまり完全に宇宙観的な空間意識)とか

らしい。

なんて素敵なんだろう。

改めて日本人で良かったと思う。

神様の場所、美的空間を
家をこしらえるときにわざわざ確保するなんて。


だから、我が家でも特別な空間として扱っている。

今まで買った絵や、集めたもの。とにかく自分の美意識が集中している
かみさまの場所である。

夜は電灯をつける。

家で私の一番すきな風景だ。