2016年7月21日木曜日

2016年に見た映画を羅列する

※あらすじはありません。完全なただの感想です。
おすすめ度合だけ★の数であらわしてあります・















ゼログラビティ ★★★★★

CGとか特殊技術に目が行きがちで、確かにそれも素晴らいのだけど、実は非常にシンプルな話で密室劇に近いストーリーだから、役者と脚本と監督に本当に力がないと面白くならない映画だと思う。そういう意味で、「名作映画」ってどういうものだったかをを思い出させてくれる。3Dで見たかった。












ダークシティ ★☆☆☆☆

「ラビリンス魔王の迷宮」に出ていたジェニファー・コネリーがでていることと、押井守の「うる星やつら ビューティフルドリーマー」のパクリシーンとはどんなものかという興味だけで見た。時代性もあるのかもしれないけど、なんとなくダサい映画だった。もっと面白くなりそうなのに惜しいかんじ。




うどん ☆☆☆☆☆

香川に引っ越してきたのでみたのだけれど・・・・。




















ミザリー ★★★☆☆
古き良き映画。全然こわくなくて、むしろコメディといっていいレベル。
最後のオチはたしかにぞっとするけど、やっぱりおかしみがある。
製作者は意図的にそうしているのか、時代とかいろんな要員でそうなっているのかわからないけど、恐怖と笑いは紙一重という楳図かずお理論の正しさを確認できる。
たしかに怖い。けど、怖すぎておかしいというか、滑稽さがある。




バタフライ・エフェクト ★☆☆☆☆

すこぶる評判がよかったので見たのだが、いまひとつであった。
時間ものにしてはけっこうベタな展開というか、ひねりがないというか、共感できないというか、途中からどうでもよくなってしまった。


ミレニアム ドラゴンタトゥーの女 ★★★☆☆

デヴィッド・フィンチャー版を借りるつもりが間違えてオリジナル版をかりてしまった。スウェーデン映画ははじめてみた。言語が聞いたことない言語で面白く、役者もよかったし演出もかっこいい。ただ、長い。登場人物も多くて謎解きに参加できない。ただ、面白かったとは思う。



L.A.コンフィデンシャル★★☆☆☆

公開当時評判がよかったのだけど、当時中学生か高校生くらいだった私には面白いとおもえず、改めて見返してみた。
たしかによくできてるというか、役者の良さを見る映画という感じ。ガイ・ピアースはこの作品が一番かっこいい。

















グラディエーター ★★★☆☆

アカデミー賞をとっていた気がする。歴史ものに興味がなくてずっとみていなかった。
リドリースコットなら面白いというか観れるだろうということで見てみた。とても映画らしい映画、リドリースコットらしい映画だと思った。こういう男の世界、ハードボイルド、好きだねリドリースコット。最終的にうまくいきすぎずにでも気持ちよく見終われる映画。


















ブレードランナー★★★★★

グラディエイタ―を見てリドリースコットブームがきたもんで、学生のときに見たブレードランナーを見返した。結果、一週間レンタルの間に三回見た。
知ってはいたけど名作中の名作。
もう 見て。
リドリースコットはこれとG.Iジェーンが好きだ。




インセプション ★★★☆☆

わたしはこういう映画を良い意味をこめて「少年ジャンプもの」と呼んでいる。要はチームもので、そういう映画としてみると良い。渡辺謙もいい役をもらったね。ジョゼフ・ゴードン=レヴィットとエレン・ペイジが好きだ。いい役をもらったね。
いろんなレビューで「どんでんがえしもの」として紹介されていたのだけど、ストーリーとか映画としてどうとかいう映画ではない気もする。すくなくとも私は見ていて、夢か現かは結局どうでもいいと思った。

















鑑定士と顔のない依頼人 ★★☆☆☆

こちらもいろんなレビューで「どんでんがえしもの」として紹介されていたものの一つ。
途中まではとてもよかったのだけど、だんだんオチが見えてきたあたりからいやな予感がして、とりあえずラストが最悪であった。ひどい映画だった。
ジュゼッペ・トルナトーレ監督・脚本だったので油断していた。脚本がよくないのかなとおもったのだけど監督も脚本もトルナトーレなんだね。どうしちゃったんだ。もともとそういう監督だったっけ?【海の上のピアニスト」のころのあなたがすきだった。
観客を騙したいだけの映画だと思う。ここまでされるほど主人公は悪い生き方をしたのだろうか。教訓話にすらなっていない。とにかく救いがほしかった。





スラムドッグ$ミリオネア ★★★★☆

上の映画見た後で見たのでとても救われたしおもしろかった。
イギリスの映画らしい。
おそらく監督はとてもインド映画を意識して作っている(エンディングで確信できる)。
ちょっとむりなんじゃないっていう展開を、インド映画風のエネルギーで良い具合に強引に魅せていってくれる。




インターステラ― ★★★★★

ゼログラビティとならんで近年のSF映画では一番面白かった。
王道ながらマニアック。
最後までよくぞ回収してくれたというストーリー。
この映画に関する称賛の声はネットのあらゆるところで読めるので参考にされたい。
とりあえず、四角いロボットが良いです。かわいい。



月に囚われた男 ★★☆☆☆

デビット・ボウイの息子が監督らしい。
とりあえず邦題で損していると思う。
低予算映画としてはとてもよく作っているとおもう。
密室ものなので、「ゼログラビティ」とおなじ意味で脚本と役者の力がものをいう映画。「ゼログラビティ」よりCG技術に逃げられない分映画としてはそんなに面白くなかったけれど。ストーリーは「少年ジャンプ」のセオリーを踏襲してくれているので安心。舞台演劇とかにもできそう。


クローバーフィールド/HAKAISHA ★★★★☆

多角的に見てとてもよくできていると思う。
日本の怪獣映画(ゴジラ)に対するアメリカ映画のアンサーとしては一番正しいものだと思う。
すなわち、「ゴジラ=怪獣というものはなにか」と考えたとき、
「怪獣とは、日本にとっての戦争であり、原爆である」ということ。

このことに対してアメリカが「怪獣」をあつかうとき、
「怪獣」とは何であるべきか?

当然9.11になる。

この映画を見ただれしもが、9.11を想起するであろうし、想起させなければ「怪獣」ではないのである。

そして「怪獣映画のリアリティ(本質)とはなにか」を考えると、
それは昭和ゴジラ映画第一作の「破壊される町の中で逃げ惑う一般人」にほかならない。

この映画は怪獣のリアリティ(本質)(=逃げ惑う一般人)にのみ焦点を絞って作ったことが、
とにかく作り方として正しいところなのだ。

「怪獣」とはすなわち、その時代や国にとっての脅威、恐怖、(第一作では「核の落とし子」だった)「人間が生み出した恐怖の象徴」でなければならない。ただの大きなトカゲのモンスターであってはならない。エイリアンであってもならないのだ。

上書きされたビデオにとられたもの という設定も凝っているなと思った(ストーリー上も)。

ただ、この映画、予告編だけでやりたいことが伝わるので、本編をみなくても良い映画だとも思う…。

これを見たうえで

「シン・ゴジラ」には多大なる期待を抱いている。
特撮マニアであり名監督(と思う)の庵野が撮るゴジラ。

彼はもちろん「怪獣」が何たるかをわかっているだろうし、「現代」で怪獣を描くならばどうすべきかをわかっている 


と信じている。

もちろんおそらくだけど、この「ゴジラ」は3.11のいろいろなものとして描かれるのだろうと期待している。



オブリビオン ★☆☆☆☆

インターステラ―とかみたあとなので特になんの感想もない。トムクルーズらしい映画。


12モンキーズ ★★★☆☆

前知識なしにみたのだが、見ながらなんとなく「未来世紀ブラジルっぽいなー」とおもっていたら同じ監督だった。よくできていたけど、面白いかといわれると中くらい。




トランスワールド ★★★★☆

B級映画なのだが、上手く作っていておもしろい。
これなら映画じゃなくてテレビドラマでもいいというくらい低予算なのだけど、
それでも好感がもてる。

まず最初、ホラーかサスペンスかと思う。
しかし…と、ネタばれになるので言わないが良い裏切り方をしてくれる。
何の前知識もなしに見るほうが良いだろう。
いろいろ設定とか無理だろうっていうところもあるのだけど、そんなこたーどうでもいいと思わせてくれる。
あと、ドイツ人がかっこいい。ドイツ語がかっこいい。



トータルリコール ☆☆☆☆☆

シュワちゃんとシャロンストーンが出ているだけでもうコメディにしか見えない。
そもそもコメディのつもりなのか、真面目なんだけど時代のせいでコメディに見えてしまうのかよくわからない。たぶん確信犯ではないと思う。
ネット上の評判は良かったのだけど。。。



アイデンティティ ★★☆☆☆

どんでんがえし以外を期待してはいけない映画。
たしかにどんでん返しは「なるほど」とおもう。
ホラー映画のお約束シチュエーションを踏まえて観客を騙す手法も上手い。
けど、映画としておもしろいかといわれると、どうだろう。ストーリーにびっくりしたい人向け。













THE COCKPIT★★★★★


内容はこちらを参照されたい
http://kobe-eiga.net/webspecial/review/2015/06/395/

私はヒップホップに全然くわしくなくて、DJってなんなのか、どうやって曲をつくっているのか、まったく知らなかった。
かろうじて、エミネムの映画を見たことあるくらい。しかもそんなに面白くなかったという。

結論から言うと ものすごく良い映画でした。
ヒップホップを好きな人が、何が好きなのか、何をかっこいいと思っているのか、それがとてもよくわかりました。
TVとかで、職人のドキュメンタリーを見るのが好きな人は絶対好きな映画でしょう。

とてもシンプルなドキュメンタリーなんだけど、最後のあの胸が熱くなる感じは、やっぱり音楽の持っている力だし、映画と音楽の幸福な結婚が行われた感じのラストでもう大拍手を贈ってしまった。
もう一度みたい。


シン・ゴジラ★★★★★


久しぶりに映画館で映画を見た。

何の前知識もなく見た。それでよかった。
いったいどうなるんだろうとハラハラしながら見るのが良い。

この映画で現実に存在しないのはゴジラのみ。
(キャッチコピーが「現実対ゴジラ」だったがまさにそれ)

右翼映画だとかいう批判もどこかから耳にしたが、
まったくそんなことはなくて、
この映画は、世相に関しては是も非も言っていない。

実際にゴジラがあらわれたらどうなるかを淡々とシミレーションしてゆくだけ。

そして、会議の様子の間に挿入される災害風景は、私たちがついこの間みたことある風景だ。
避難所も、瓦礫の山も、ニュースも、テレビでみたことのある風景しか映らない(当然死体はうつらない。テレビにうつらないからだ)
飛び交う単語「帰宅難民」「風評被害」「被ばく」「汚染」。これもついこの間さんざん聞いた。

この映画で3.11を想起するのは当然だし、怪獣はそれをしなくてはならない。
ゴジラはフィクションだが、災害は現実なのだ。

しかし、この映画を最高のエンターテイメントにしている要因が二つる。
一つはもちろんゴジラ自身なのだけど、
もう一つはこの映画に出てくる登場人物たちの「人間性」がすべてファンタジーであるところだ。
みんな正義感のある、善人しかいないのだ。
「ゴジラより人間のほうがこわいわね」
というべたべたなセリフがあっても、
最終的にみんな拍子抜けするくらい善人なのだ。
それが、この映画を救いのあるものにしているし、娯楽映画たらしめている。


ゴジラと登場人物の人間性(行動ではない)のファンタジーと、現実の災害に対するシミレーションの折り合いが実に気持ち良い。


見終わった後に知ったことで一番ぐっときたのは、ゴジラの中の人が野村萬斎だったことだ。
動物(モンスター)でもない、人間(日本人)の生み出した 人ならざる 「怪獣」の<歩き>を表現するのにこれほどの適役がいるだろうか・・・・。

あと、音楽の使い方がすばらしかった。

ゴジラのテーマが流れたシーンは泣きそうになった。


初代ゴジラとクローバーフィールドを見てから見るとよいと思う。

初代ゴジラに思い入れのある人なら何十にも楽しめる映画であろう。




ベルリン・天使の唄★★★★★
監督はヴィム・ヴェンダースというドイツの人。
モノクロとカラーをうまく演出で使いわけているが、
個人的に、モノクロの映像のほうがこの人は美しいなぁと思った。
あとは 言葉。 ドイツ語のリズム、響きと、翻訳された日本語がとても美しい。

この映画を名作にしているのは、ストーリーとかなんだとかじゃなくて
画と言葉。
あと、こういう設定でちゃんとハッピーエンドにしてくれる映画は実は少ないんじゃないかなと思った。


都会のアリス